氷の上で今度はアウディ・クワトロをドライブしてきた。
Q5,S4,RS3,RS7などなど、80年代初頭「クワトロショック」という言葉と共に
WRC(世界ラリー選手権)を席巻した4WDマシンの2018年の姿だ。
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天気が良く気温が上がり、雪が全くない氷の上は今までになく滑りやすいコンディションだった。
RS6やRS7といった縦置きエンジンのハイパワーカーは
セルフロックキングセンターデファレンシャルを使った4WDシステム。
これはパワーを掛けたときにややオーバーステア気味になるような味付けで、
‘ドライビングしている感‘が強くスポーツカーとしての味付けを施してあるな!とドライバーに伝わるものがある。
しかしステアリングを切っても、4輪の荷重が変化しづらい超低速でもここまで滑りやすい状況では、
センターデフの拘束力がわずかに残っていてプッシングアンダーステアが強く、
姿勢変化のタイミングが掴みづらくなかなかアンダーステアが消えない。
さすがのエンジニアも時速数キロのこの状況までは予想できなかったか?最低限の安定性を担保したのかな!?
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RS3など横置きエンジンのクワトロは電子制御油圧式マルチプレートクラッチを使ったフロント駆動を多めにした4WDである。
新しいQ5ではこれがさらに進化し、完全にFFで走ることもできる。
氷上ではアンダーステアが出た時、アクセルをオフして旋回してくれるのを待つと、
このマルチプレートクラッチを使ったクルマのほうが早めにプッシングアンダーが消えて扱いやすかった。
またパワーオンできっかけを作るとオーバーステアでクルクル回ることもできて、味付けの奥深さも感じた。
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プレミアムスポーツでもあるクワトロ群はただ4WDというだけでなく、駆動制御から動きまでをスポーティーな趣で作りこんでいて感銘を受けた。
アウディはやっぱりクワトロだね。それも雪や氷の中で!!
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