ジャガー・ランドローバーが放つ電気自動車の第一弾は、
ジャガーのSUVとして登場。
前後2つのモーターでタイヤを駆動する4WDで、
40度からマイナス40度までの過酷な環境でテストを行い、
水深500mmまで走行可能。
ジャガーでありながらもランドローバーテイストも若干入っているようなクルマだ。

しかしスタイルはSUVながらぐっと低く構えたフォルムでジャガーであることを主張している。
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フロントシートでポジションを合わせていると、何かイメージ的にシート位置が高く感じるのも、
バッテリーをサンドイッチしたような2重構造のフロアのせいなのだろう。
それでもフロアに重たいバッテリーを配置しているからF-PACEよりも重心は低くい。

モーターの特性的には低速でドンっとトルクが出るのだが、
I-PECEの加速感はもう少し伸びやかにトルク感が持続する。
言い換えればV6ガソリンエンジン風にパワーとトルクが持続するのだ。
リーフやテスラでもこのフィーリングはなく、すごくモーターを意識しないで走れ、個人的には好みだ。

回生ブレーキは強/弱、2種類から選べるが、
強では低速走行でアクセルオフするとガクッと効きすぎ、
弱ではやや弱すぎ、もう少しエンジン車のエンブレ気味に減速感がじわっと出てくれればいい。
気持ち的には5段階ぐらいのアジャストがあると最高だ。

コーナリングやロードフォールディングは「ジャガー」である。
けっこうゴキゲンにコーナリングしてくれる。
ただそれはエアサスペンション仕様だけで、なぜかコイルサスペンション仕様は
コーナー立ち上がり、フロントタイヤの荷重がパワーオンで希薄になってしまい、
フィーリングはあまり良くなかった。

モーターの特性の強さで低速トルクが強く、スピードが上がるごとに
加速感が鈍る電気自動車は好きではないのだが、
このジャガーI-PACEはかなりガソリンエンジン車風の感じがあり、
とても楽しくドライブした。
もちろん静粛性は内燃機関とは比べ物にならない静粛性だ。
フル充電で438㎞走行。価格959-1312万円。
なかなかの値段ではあるが出来はいい。
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