2月21日に元日産自動車の片山豊さんが105歳でお亡くなりになった。
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フェアレディZの生みの親としてよく知られた方で、
Z33でラリーを走ったオイラとしてみれば少なからず恩恵を受けている。
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一度だけインタビューをさせていただいたことがある。
そのテーマは「フェアレディZ]ではなく「フライングフェザー」だ。
このクルマのコンセプトを練ったのが若き日の片山さんなのだ。
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一般的には認知度ゼロのクルマで
軽自動車の歴史においては類まれなる珍車である。
しかし60年前に今をも見据えて生まれたクルマだった。
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フェアレディZの話を聞きに来る人は多いだろうが、
フライングフェザーに興味を持って訪ねてくる人は稀なのだろう、
最初は不思議そうな顔をしていたが大いに語ってくれた。
驚いたのは当時98歳だったにもかかわらず、
50年以上前のことをすらすら答えてくれる記憶力の確かさだ。
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片山さんはエンジニアではないが企画力の凄さでクルマを生み出した人だ。
フライングフェザーというクルマのコンセプトは
「最小限の消費で最大限の効率」だ。
軽さと抵抗を減らして小さなエンジンで走らせる。
このことを追求したパッケージがこの姿だ。
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いま世界中の自動車メーカーがやってることと同じだ。
軽量ボディでダウンサイジングエンジン、その結果の燃費効率。
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ある日、会社の屋上でカモメが魚を咥えて飛んでるのを見て、
「魚1匹食ってあんなに軽やかに飛べるなら、効率を追求すれば小さな車も堂々と走るんじゃないか?」
と考いう考えを開発者の富谷龍一氏に話したのがフライングフェザーが生まれるきっかけだったと聞いた。
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片山豊さんは発想力の豊かさに敬服。
のんびりお休みください。
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