英語で「アイボリーコースト」
日本語で「象牙海岸」
言わずと知れたサッカーW杯での日本最初の対戦相手だ。
西アフリカにあるこの国にラリーチームのマネージャーとして1990年から3回行ったことがある。

かつてここではWRC、アイボリーコーストラリーが開催されたいたのだ。
世界選手権とはいえドライバーズタイトルしかかかっていなかったので
4WDターボマシンは2-3台しかいないローカル色豊かなWRCだった。
その後、国が内紛状態になりラリーはやっていなかったようだが、
いまはアフリカラリー選手権の1戦として残っているようだ。
・
・
元フランス領だったせいで公用語はフランス語。
オイラ達は誰もフランス語なんて嗜んだことは無い。
そんなわけで結構苦労した。
警察の検問もなに言ってるかわからないし、
田舎で食べ物を手に入れるのも大変だった。
ただどこでも普通にフランスパンを売っているので
ひもじい時はそれをかじっていた。
・
・
アビジャンを出ると国土は平坦。
どこまでも人の頭を越えるぐらいの葦原の景色が続き、
クルマで移動していても退屈だった。
・
・
唯一、面白いのが、道に出てくる物売りと小動物。
たぶん食料にするためなんだろうけど、
道端で猟で捕まえたであろう動物を売ってる。
ムササビのようなヒヨケザル。
小型のシカのような動物。
大型のネズミにしか見えないアゴーチ。
スローロリス。
・
こんな不思議な動物を食うのかよ!というぐらい妙なものばかり。
・
・
そしてなんとセンザンコウ。漢字でかくと穿山甲。
コイツは何と生きたまま売られていた。
そしてオイラはこれを買った!
いちおう食い方、調理法を苦労して聞いた。
・
・
素焼きだそうだ。
クルクルっと丸まったところを針金で伸びないように縛って火に放り込む!
けっこう美味い、らしい。
・
買ったセンザンコウはラリー中、しばらくペットとして連れた歩いて、
そして最後はジャングルに逃がしてやった。
・
そういえばあるとき田舎の村の焚火の横にセンザンコウの甲羅らしい物体が転がっていたのを見た。
本当に食ってしまうんだ!!
・
・
ペット言えば、道をあるっていたカメレオンを捕まえて、しばらくクルマの中に放し飼いにしていた。
表情が面白く、色も変わるから写真のモデルとしてはなかなかのもんだ。
・
・

これがそのペットカメレオン。
・
・
コートジボアールは知れば知るほど不思議な国で、
首都は当時の大統領が生まれたヤムスクロというド田舎。
大統領官邸と巨大ホテルが1件。そのほかは掘立小屋ぐらいで目立つものは何もない。
官邸のまわりはワニがたくさんいるお堀。
そこに突然、鶏を投げ入れてワニに食わせるショー?を見せて小遣い稼ぎするオヤジがあらわれる。
などなど、とにかく色々なことが面白くもあり、大変でもあり、気味悪いこともあり、
妙に思い出深い国である。
・
さらにはオイラは原因不明の熱病にかかり、
1週間以上高熱にうなされた。
帰国して東京大学医科学研究所附属病院に緊急入院したけど
原因がわからなかった。
何とか熱は下がったから良かったようなものの、
まあしんどかった。
・
コートジボアールの話題はいくらでも書けるし、
写真もあるのでそのうちスキャンして
この続きを書く時があるかもしれない。
もちろん、無いかもしれない(笑)
この記事に対するコメント・トラックバック [2件]