先日、全日本選手権MACCラリーが福島県で開催された。
折からの雨により路面コンディションは最悪だったようだ。・
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そしてこんなことが起きた。
https://www.youtube.com/watch?v=adYU8mk5uRc&feature=share
動画参照。・
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オイラはその場にいたわけではないし、
マシン、サスペンション、タイヤ、ドライバーなどなど
色々な要素が複雑に絡み合っているから一概には言えないが、
これを見ると「スタートの定義」ってなんなんだろうと考えさせられる。
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ここ2年、ハチロクに乗ってラリーをしてきたが、
オイラもほぼ同じような目に遭った。
スタートできないどころかスタートラインにたどり着けなかったのだ。
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4WD全盛の時代、スタート地点はタイヤが路面をかきむしり、
恐ろしいほどの溝や穴ができている。
そこにゼッケン後半の2輪駆動がやってくる。
それにハチロクのようなリヤドライブマシンが再登場してしまったのだ。
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今まで通りのSSのスタート運営でいいのだろうか?
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このことは11年前、フェアレディZでラリーに出た時から
なんとなく頭にあった。
ダートのラリー、SS1のスタートでスタックしかけたのだ。
ほんと紙一重でタイヤが路面を捉えてくれてスタートできたのだが、そこでいったい何秒ロスしたことか。
コドライバーの市野さんが
「ここあと2回使うんだけど、荒れてて走れないだろう」
「そうですね、間違いなく壊れるかスタックですね」
「やめるのなら早いほうがいいね」
「帰りましょう!」
とSS1を抜けてそのままリタイヤした過去があるのだ。
この時はFRマシンなんてオイラのフェアレディZ1台。
騒いだところで、誰も聞く耳は持たない。
だから自主的に離脱した。
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そして2012年、ふたたびFRマシンでラリーに出ることになった。
頭の片隅には11年前のことはあったが、軽くてパワーが少ないハチロクは
何とかダートのラリーをスタートしていた。
もちろんあらゆるテクを駆使し路面を選んで何とか!だ。
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しかし来る時が来た。
あるラリーのTCで
「この先のSSのスタートはイコールコンディションにするために一切、路面補修をしてません!」
と誇らしげに言う。
「はあ、そうですか」
みるととんでもないほど路面が掘れて巨大な穴ができている。
さらに必要以上に光電管で幅を規制してあるので、スタート位置を横にずらすこともできない。
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穴に落ちる手前にリヤタイヤを乗せ、クラッチをつないだ瞬間、
落ちる勢いを加えて加速する以外スタートはできなさそうだ。
しかし、、、、
もっと前にこい、という。
「スタートできないよ」
と窓を開けて言うが、
いいから前に来い、という。
少し動く。
もっと前、という。
しかしもうこの時点で哀れハチロクはスタックした。
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オイラの前には4WDマシンしかいない。
それと同じように扱われても無理がある。
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オフィシャルが4-5人で押してもここからハチロクは脱出できなかった。
4WDのSUVで引っ張って、やっと引き出せた。
2輪駆動はそれほどまでに砂利道ではかよわい。
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オフィシャルカーと光電管を横にずらし、
スタートの幅を広げて何とか穴に落ちない場所を作ってもらい再スタート。
救済処置が適用されたから良かったものの、
スタートできないどころか
スタートに近づけないスタート地点って!!
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出来る限りイコールコンディションを保つ、
という表現を借りるのなら
悪化して行っているのはイコールではないよね、
とも反論したくなるが、
それは意味をなさないのは明白だ。
ただスタートできるようなコンディションには保ってもらわないと。
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その後、いくつかの主催者の人とはこの話をしてきた。
シリーズ全体で課題として取り上げてもらえるように。
「時代は変わりつつありますよ、FRのマシンがまた走るのですよ」と。
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以前出ていたWRCでも、ものすごく荒れたスタート場所はあった。
グループNインプレッサでもワールドラリーカーが作り上げた穴は過酷だった。
ただオフィシャルの裁量で、路面をどんどんスコップで直したり、
すこし後ろからスタートさせたりして、トラブルを回避させているのを
何度か見たことがある。
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そして解決策はほかにもあるはずだ。
たとえば
舗装部分でスタート(これはすでに良くある)
ほんの少しでも下っているところをスタートにする(荒れ方は少なくなる)
出来る限り広いところで左右にラインを選べるところ。
杓子定規に大きな穴に落ちるスタートラインぎりぎりまで誘導しない。多少はドライバーの裁量に任せる。
(光電管までの距離は既定の範囲で少しは余裕があるはず)
TCで注意喚起する。
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オイラがなんでこの問題にこんなに反応するかというと
過去2年、ダートのラリーで
いちばんドキドキハラハラ、そしてストレスを抱えていたのがこのスタートだったからだ。
良く見て、スタートに着けるラインや角度を決めないと、ひどい目に遭う。
そして簡単に3-4秒タイムを失う。
これは大げさではなくハチロク、FRでラリーに出てみないとわからないことである。
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これから先、ハチロクという魅力あるFRマシンはラリーフィールドでもっと増えて行くだろう。
ちがうFRマシンだって出てくる可能性がある。
その時、目の前にスタートできないスタートがあったら悲劇だ。
このようなことがこれ以上起きないように願っている。
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あ~真面目に文章書いたら疲れたわ!
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